概要

目的

本研究は、2種類のCPRコースにてCPRスキル(胸骨圧迫、バッグバルブマスク[BVM]換気、一人法CPR)についてパフォーマンスに基づく評価を行い、比較することを目的とした。比較したCPRコースは、マネキンからの自動音声(voice advisory manikin:VAM)によるフィードバックを用いたコンピュータ支援学習コース(HeartCode BLS)と、従来のマネキンを使ったインストラクター主導型(IL)トレーニングコースであった。

 

方法

全米10の看護学校より604人の看護学生を対象とし、学校別に受講コースを割り付けた。コースを合格終了した後、生徒らは各スキルに関し3分間の実技を行った(胸骨圧迫、BVM換気、レールダル社製レサシアン スキルレポータモデルのマネキンを使った一人法CPR)。主要評価項目は、(1)圧迫速度、(2)十分な深さを得られた圧迫の割合、(3)正しい手の位置にて行われた圧迫の割合、(4)換気回数/分、および(5)十分な換気量を得られた換気の割合とした。

 

結果

胸骨圧迫速度において、2つのコース間に差は見られなかった。しかし、VAMを用いたHeartCode BLSトレーニングを受けた生徒は、ILコースの生徒に比べて、十分な深さを得られた圧迫の割合、十分な換気量を得られた換気の割合がともに高く、特にハードモデルのマネキンを使用して学習した場合に差が顕著となった。一人法CPRの実技では、VAMを用いたHeartCode BLSトレーニングコース受講生は、ILトレーニングコース受講生よりも十分な深さを得られた圧迫の割合、十分な換気量を得られた換気の割合がともに高かった。

 

結論

HeartCode BLSによるトレーニングとVAMでの練習を行った生徒は、ILコースの生徒に比べて十分な深さを得られた圧迫の割合、十分な換気量を得られた換気の割合がともに高かった。今回の研究結果は、看護学生のCPRトレーニングにおいてVAMを用いたHeartCode BLSを利用することを支持するものである。    Copyright 2010 Elsevier Ireland Ltd. All rights reserved.