要旨

目的:本研究では、月1回の短時間の練習を行った看護学生とCPR練習を行わなかった看護学生のCPRの精神運動スキルパフォーマンスを3、6、9、12ヵ月の時点で比較検討し、さらに12ヵ月時に初回のBLS コースを繰り返すことの影響についても検討した。

 

方法:看護学生(n = 606)がHeartCode™ BLSまたはインストラクター主導のBLSコースのいずれかを受講した後、(音声ガイド機能付きマネキンを用いた月1回6分間の練習)スケジュールを設けた受講グループと反対照グループ(練習なし)に無作為に割り付けた。3ヵ月ごとに、両グループから学生のサブセットを無作為に選定し、CPR の精神運動スキルの再評価を行った。評価項目は、胸骨圧迫の速度と深度、十分な深さを得られた圧迫の割合、正しい手の位置にて行われた圧迫の割合、 換気回数と換気量、十分な換気量を得られた換気の割合とした。

 

結果:3ヵ月経過した時点で、平均換気量(p = 0.71)はグループ間に差がみられなかったものの、6ヵ月間の練習で学生は十分な換気量での換気が行えるようになり、月1回の練習により継続的にそのスキルが上達した。コントロールグループでは、平均換気量が12ヵ月間を通じて推奨最小量を下回る結果となった。またコントロールグループでは、9ヵ月から12ヵ月にかけて十分な深さでの圧迫の実行能力が著しく低下した(p = 0.004)。月1回わずか6分の練習を行うことにより、学生は12ヵ月間にわたりCPRスキルを維持または向上させることができた。

 

結論:今回の結果より、CPR の精神運動スキルを向上させるには練習の重要性を認識させられ、さらに月1回の短時間練習は当初のスキルよりも向上させることができることも明らかとなった。