要旨

イントロダクション

現行のコンピュータを用いた一次救命処置(BLS)自己学習(SL)ステーションは、インストラクター主導(IL)の再教育トレーニングに代わる選択肢となっているが、初回のスキル取得は想定されていない。そこで初回スキル取得を目的とした自己学習ステーションを開発し、その有効性を評価した。

 

方法

無作為抽出試験にて、120名の薬学生をIL型小規模グループトレーニングまたは自己学習ステーションでの個人トレーニングのいずれかに無作為に割付けした。ILグループでは、インストラクター、が手技を実演し、フィードバックを提供した。SLグループでは、Mini Anne™付属のインストラクションビデオでスキル習得に取り組んだ後、Resusci Anne Skills Station™付属ソフトウェア(両製品ともレールダル社製;ノルウェー)の音声フィードバックを用いてさらなる向上度合いを調査した。個別にテストを行い、テストはいずれの学生もトレーニング後7週間の間をおいて実施した。

 

結果

117名の参加者が評価対象となった(脱落者3名)。40~50 mmの平均圧迫深度を達成できた学生の割合は、ILグループが56名中24名(43%)、SLグループが61名中31名(51%)で、≥40 mmの平均圧迫深度についてはILグループが56名中39名(70%)、SLグループが61名中48名(79%)であった。80~120回/分の圧迫速度を達成できたのはILグループが56名中49名(88%)、SLグループが61名中57名(93%)で、不完全な圧迫解除(≥5 mm)が認められたのはILグループが56名中31名(55%)、SLグループが61名中35例(57%)であった。十分な平均換気量(400~1000 mL)が得られたのはILグループが56名中29名(52%)、SLグループが61名中36名(59%)であった。深度に関して非劣性が確認されたが、その他の項目については、ほぼ優性を示す結果となっている。

 

結論

音声フィードバックによるビデオ指導を組み合わせたトレーニングを自己学習ステーションにて取得する胸骨圧迫スキルはIL型トレーニングに劣らない。