グレート・ウェスタン病院(Great Western Hospital)は英国スウィンドンに位置する病床数600床の地区総合病院で、救急医療、外科、診断、小児科、産科および外来診療といった医療を提供している。

この病院ではシミュレーショントレーニングによりケアの質が向上し患者の安全性が高まるとの考えから、1990年代後半に既存のスタッフトレーニングプログラムへのシミュレーション教育の導入が始まった。教育科(Educational Department[the Academy])では現在年間約2000人にトレーニングを行っており、受講者には院内外の病院スタッフ、プライマリケアトラストの医療従事者、選ばれた警察隊員がいる。

病室でもシミュレーションを
徹底的に設備環境が整えられた教育科がある一方、共に働く仲間が一緒に、各自の職場環境で一般的なツールや普段用いている資器材を用いてトレーニングを行う病棟(in-situ)でのチームシミュレーショントレーニングにも大きな重点が置かれている。とはいえ、病院職員らはこれらのセッションの間にシミュレーション施設で個人的なトレーニングを受けるよう勧められている。すべてのトレーニングは、終了後に時間をかけて個人に焦点を当てたディブリーフィングが行われ、これによりシミュレーション経験から得られる学習効果を向上、増強させるいくのである。

頻繁に用いられるシミュレーションシナリオは、急性重篤疾患、心停止、胸痛、昏睡、気道確保/挿管困難、心筋梗塞および呼吸停止である。これらのシナリオを演習するためのトレーニング資器材にSimMan、SimBaby、ALSシミュレータ、レサシアン スキルステーション、その他のスキルトレーナやマネキンがある。最近ではMicroSim(コンピュータ上で行うシミュレーション臨床実習)が病棟にも導入され、医師や看護師が活用している。